いつも何かに追われるように生きてきた。
「あれもしなきゃ」「これもしなきゃ」「あれはいつまでに」「これは今すぐに!」
勉強、家事、育児、仕事、介護…。
次々と予定は埋まっていく。キチキチのスケジュール。
案の定、予定通りなんていかずにやり直し、の繰り返し。イラッ。涙…。
でも、めげてる暇なんてない。目の前にやることが山積みなんだから。目の前に私の世話を待っている人たちがいるんだから。目の前に私のやるべきことがあるんだから。
「今日の夕ご飯は何にしよう」「明日は朝イチで、これをやらねば」
〜ねばならない、〜やらなきゃいけない、急いで!早く!
自分を駆立て、鼓舞して、タスク管理、実行!
そんな毎日の繰り返しの中で、いつの間にか、自分だけどこかに置いてきてしまったような、置き忘れてきてしまったような気がし始めた。
あれ?なんか忘れてない?なんか楽しくなくない?
ふと通りかかったHappy Yogaの前。
「やってみようかな」
週に一度だけだけど、自分と向き合う時間が始まった。
ベーシックヨガ60分。
この時間だけは、私だけのもの。私の身体を通して、私と向き合う。
どこが硬い?どこが気持ちいい?
あ、今、こんな感じね。オケ。
じゃあ、こうしてみようか?
私はどうされたい?私は何をしたい?
身体との対話を繰り返す。
ヨガのポーズを通して、身体がほぐれてゆるまっていく。緊張と弛緩の繰り返しが、やがて深いリラックスへと導いてくれる。
「眉間の皺を取り除き、奥歯の噛みしめをゆるめて」
先生の言葉が心地よく響く。
ああ、楽しいなぁ。嬉しいなぁ。気持ちいいなぁ。
置き忘れてきた自分が笑っている。喜んでいる。
役割や肩書きから離れて、何者でもない自分とアクセスすることができる。身体と繋がることが、私を癒していく。
「最近、よく笑ってるね」「楽しそう」「顔色が良くなったね」
家族や周囲の人が笑いかける。
そっか。そういうことなんだ。
私が楽しいこと、嬉しいことは、大切な人たちを笑顔にしてくれる。愛しい時間を増やしてくれる。
Happyは繋がっていくんだ。
Happyは巡っていくんだ。
シンプルで、だけど最も大切なことを教えてくれる身体。身体は賢い。自分が思っている以上に、考えてる以上に。